氷川きよしの発声
氷川きよしの特徴
- 基本的に明るい声
- 音程の細かい揺らぎ
- 地声裏声瞬間切替法
- 音が昇っていくビブラート
基本的に明るい声
曲にもよりますが、ズンドコ節における氷川さんの声質は基本的に明るめかと思います。
なので基本的に喉仏は下げず、ほんの少し上げ気味にしましょう。
喉仏が下がるほどくぐもったような、ボソボソした暗いトーンになっていくので、喉仏が下がりやすい低音域では特に意識するとよいです。
また、「おなじさだめの 恋の花」や「錦飾って帰るから」辺りの音域高め且つ声を張るような部分では、割合喉仏が少し下がっているように見受けられます。
なので、喉仏をほんの少し上げるのは、あくまで”基本的に”です。
音程の細かいゆらぎ
- 「ズン ズンズゥン ズンドコ」
- 「かぁぜにふかぁれてぇ 花がちぃる」
- 「あぁめにぬぅれても 花がちぃる」
- 「おなじさだめの 恋のはぁなぁあぁあーーー」
と、挙げだすとキリがありませんが、随所に細かな音程のゆらぎを入れています。
後述する地声裏声瞬間切替法と併せた、音程のゆらぎも多々見受けられます。
こうした細かな音程のゆらぎが、演歌で言うところの”こぶし”です。
演歌以外のジャンルだと”フェイク”と呼ばれています(たぶん)
細かな音程のゆらぎを出そうと、細かな音程の移ろいを順番に発声しようとしても、細かいゆえに発音が間に合いません。
なのでこうした音程のゆらぎを出す際は、一瞬だけビブラートをかけましょう。
- 「ズン ズンズ~ン ズンドコ」
- 「か~ぜにふか~れて~ 花がち~る」
- 「あ~めにぬ~れても 花がち~る」
- 「おなじさだめの 恋のは~な~あ~あーーー」
このように。
難しい場合はテンポを落としてチャレンジしましょう。
地声裏声瞬間切替法
- 「ズン ズンズゥン ズンドコ」
- 「風に吹かれて 花がちぃる」
- 「雨に濡ぅれても 花が散る」
- 「咲いた花なら いつか散る」
などを聴くと分かりますが、
地声一瞬だけ裏声→地声
となっているかと思います。
こうした地声と裏声の瞬間的な切替も、演歌では”こぶし”と言います(たぶん)
この地声裏声瞬間切替法は、B'zの稲葉さんやLUNA SEAの河村さんをはじめとする、ロック系の人も使用しているテクニックです。
このテクニックは特段裏技的な発声方法や練習方法はありませんが、前述の細かな音程のゆらぎ同様、ゆっくり発声するとかなりやりやすくなります。
また、氷川さんに限らず演歌系の人は、この地声裏声瞬間切替法と前述の細かな音程のゆらぎを同時に使用する場合が多いです。
なので、練習する際は2つのテクニックを併用しましょう。
音が昇っていくビブラート
- 「同じさだめの恋の花~~⤴⤴⤴」
- 「錦かざって 帰るから~~⤴⤴⤴」
辺りは、音程がどんどん上昇していくビブラートです。
演歌系の人がよく使用している気がします。
音程の波がシャープしているというよりは、基音の音程がどんどん上がっているようです。
基本的には普通のビブラートを使用されていますが、こうしたビブラートもここぞ!というときに使用すると良いかと思います。
まとめ
- 基本的に喉仏をほんの少し上げる
- 一瞬ビブラートで音にゆらぎを足す
- 一瞬ビブラートと併せて一瞬裏声を挟む
- ここぞ!ポイントで音程上昇ビブラート