西島隆弘の発声
西島隆弘の特徴
クリスタルボイス
R&Bっぽさがほんのり
あごを動かしながらビブラート
クリスタルボイス
淀みが全く無い、抜けの良いクリアな声質をされていますね。
形容するなら透明度の高いクリスタルのような声です。
話声からしてあの声なので、にっしー以外の人間がにっしーボイスを出すのは不可能に近いです。
にっしーに「どうやって声出してるの?」と聞いても、「普通に歌ってるだけだよ」と返ってきそうです。
にっしーのクリスタル感は「キーン」と響かせる部分を作るのが鍵と睨んでいます。
『出逢いのチカラⅢ』で言えば、サビの「出逢いのチカラで、めぐり会えたから 心に浮かぶ想い出は」など。
他の部分に比べて「キーン」というか「ツーン」というか「ビーン」とした響きになっていないでしょうか。
02:59からの覚醒後は全体的にキーン度が上がりますが、その中でも特に「そっと手を繋いで」がキーンとしているように聴こえます。
要約すると、
- 音程が高め
- 母音が『イ段』
- 声量を上げる
以上の条件が揃うとキーンが発生しやすくなります。
そのほか体感的に追加条件として、
- 喉仏は上げ気味に
- 少しだけ閉鼻
も加えるとよりキーンさせやすいです。
上記の条件はキーンしやすいというだけで絶対条件ではありません。
01:24の「伝えてくるんだ」は母音が『エ段』ですがキーンしています。
ただ、この箇所は「母音が『イ段』」以外の条件が当てはまるので、キーンしているのではないかと。
R&Bっぽさがほんのり
母音と子音を分離させたり、語尾に細かい音符の動きを足したりとR&B的な要素を全体的に散りばめています。
ただし、リズムや譜割りはほとんど崩していません。
こうすることで、R&B感を感じさせつつ押し付けがましくない、心地の良さが形成されているのではないかと思われます。
ので大枠を保ったまま枠内で自由に歌う感覚を持つと、にっしーのような丁度良い加減を演出できそうです。
あごを動かしながらビブラート
ビブラート掛ける際、程度には差がありますがあごを一緒に動かしています。
ビブラートの出し方の方法の一つとして、「母音を連続で速くレガートで発音する」という方法がありますが、あごを動かすことでこの方法のビブラートがやりやすくなります。
また、母音を都度発音する意識で出すビブラートなので、クレッシェンド・デクレッシェンドを効かせやすいです。
実際に03:28からのロングトーンでは段々と強い「え」を発声することで、クレッシェンド感を演出しています。
ただし強い音を出そうとすると、一音一音をはっきりと発声してしまいがちになります。
一音一音をはっきり発声してしまうとレガートが難しくなり、滑らかさの無い切れ切れなビブラートになってしまいます。
03:28からのロングトーンでのビブラートも後半の強い「え」が並ぶことによってレガートが困難になったためか、段々と「ぅえ」になっています。
恐らくですが、あのまま強い「え」だけを並べると「え・え・え・え」と切れ切れになってしまうので、「ぅ」を加えて隙間を埋めようしているのではないかと思いました。
「ぅ」の追加は無意識だと思いますが。
まとめ
- 「キーン」させる
- R&Bっぽい歌い方をしつつもリズムはタイトに
- ビブラートの速さや強さはあごの動きで調節