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「ワールド・トレード・センター」の感想
(06年10月鑑賞)
「生き埋めの怖さのリアリティ溢れる描写は立派。しかし9.11を舞台に選んだ必然性は希薄。普通のパニック・ムービーとして観賞して吉。」監督:オリヴァー・ストーン。出演:ニコラス・ケイジ、ほか。
崩壊したワールドトレードセンタービルに閉じこめられた警官のお話しです。もちろん取り上げているのは2001年9月11日に実際に起った同時多発テロです。その中でも特に衝撃的だったのは「世界貿易センタービル爆破事件」である事は間違いありません。あの時はニュースを見ながら「まるで映画のワンシーンみたいだなぁ」とあまりに現実離れした映像に不思議な感覚に陥りながらテレビ画面を眺めていたものです。それが本当に映画になったら・・・。
うーん。どうなんだこれ!?
確かにある意味リアルなんですよ。ワケも分からないまま閉じこめられて二人で励まし合う警官。それを心配する家族、そして使命に燃えて救出に向かう人々・・・。あの崩壊直後は映画の通り誰ひとりとして事態をちゃんと把握してる人なんかいなかったんです。でも元々の事実があまりに現実離れしてるから、それをそのまま映画にしてもリアリティが出てこないの。大体我々観客のほとんどはもうその事件の顛末を知っちゃってるワケでしょ。当時のあの何も判明してない状態を忠実に再現されても物足りないだけなんです。
9.11を取り上げた作品だと思って見に行くと自然に「なぜこういう事件が起らなければならなかったか?」という掘り下げや「この事件はこう言う意味合いもあったのではないか?」と言う新たな切り口の提示など、色んな物を期待しちゃうでしょ?。残念な事にこの作品にはそれらがほとんど無いんです。だからせっかくのヒューマニズムにあふれたドラマも薄っぺらく感じちゃって・・・。
ま、それは見るほうの勝手な感覚。9.11を取り上げた作品だと思って観なかったらいいんです。普通のパニック・ムービーとして割り切って観たら及第点だったんじゃなかろうかと。閉じこめられた警官同士のやり取りとか、狭い空間で襲い来る恐怖とか、かなりリアルで面白かったし。ちゃんと娯楽作品に仕上げてるし。色々な事が起った事件なのに主に警官二人とその家族の描写にしぼったところもエライと思うんです。そのあたりは立派なんです。
ただ、取り上げてるのが9.11だ、と言う意識はやはり強くて・・・。なかなかお気楽エンタテインメントとしてだけは観れない。だって、あの生々しくて衝撃的だった9.11ですよ?。やっぱりどうしても物足りなさを感じてしまうんです。結局あの題材でこの映画を作ろうと思ったところがすでにアウトだったんじゃないかなぁ。
はっきり言って無理に9.11にしなくても良かった内容のドラマでしたm(__)m
あー。でも仮に9.11と関係ない作品として作ったら「炎のメモリアル」と大差なくなっちゃうもんなぁ。難しいですね(^_^;)。とりあえず同じ9.11を扱った映画なら「ユナイテッド93」のほうを個人的にはオススメします。うん。現時点で9.11を取り上げるならこっちのスタイルだよな。
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発生さん、こんばんは。
この作品、仰るようにあんまり面白くないと私も思いました。
もちろん、感動作なんで、うるうるってきちゃうところはあるにはあったんですが・・・。
でも、私は、アメリカが、アメリカ映画界が、オリバー・ストーン自身が、あの日から立ち直るためにこの作品を作ることが必要だったんだなぁと思いました。
立ち直るための第一歩・・・そういう意味では、評価したいと思います。
TBさせていただきました。
投稿者 けろにあ | 2006年11月07日(火) 20:57
けろにあさん、こんばんは!
この度はTB&コメントありがとうございますm(__)m
けろにあさん、なんて心が広くていらっしゃるのでしょう。そうかぁ。立ち直るための過程と考えるとこれはこれで大切な作品だったのかもしれません。それにアメリカの人が見るとまた全然違って見えるのでしょうね〜。
正直に言いますとわしも普通に楽しめてしまったんです。んで、そこがひっかかったんですよねー(^_^;)。「9.11を扱って普通に楽しめる映画にしちゃあイカンだろうっ!」って(笑)。でも立ち直る過程だとしてもそうできるオリバー・ストーンってやっぱりスゴイです。けろにあさんの指摘を受けて改めてそう思いました!
投稿者 発生 | 2006年11月08日(水) 01:28
初めまして、発生さん。 長文失礼します。
確かにこの「WTC」は2人の救出劇で9・11である必要性が薄いとの指摘が多いですね。私はDVDでの鑑賞になりそうですが、実は社会派のストーン監督が(圧力の為に?)密かに散りばめたコード(暗号)が色々と隠されているとも解釈されてますね。そのヒントとなる「重要」な生還者のロドリゲス氏が先月来日してました。(LINK先に来日音声も)
http://harmonicslife.net/Blog/2006/JimmyWalterTVAds/comm_william.wmv
アメリカでは「9.11テロの様々の疑惑」が報道番組でも議論されていますが、弱冠22歳のディラン・エイブリー監督作品が大手メディアをも巻き込み、世界中で「9/11 Truthムーブメント」現象が注目されています。この有志・検証象徴映画の「LOOSE CHANGE = ルース・チェインジ」が話題なのをご存知でしょうか? 日本版DVDは12月に登場の模様で「無料ネット配信」予定もあるとの事です。
これらの情報に触れると「ユナイテッド93」の評価も全く変わってしまうかもしれません。最新NYタイムズ調査で28%が、911公式報告は「ほとんどウソ」と感じています…。ネット新世代が作った日本語版・検索語「LOOSEチェンジ」の海外TV報道などは下記BBSの「9月21日」を。NHKも教えてくれない、今年の9月11日のNYでの「事件の再調査を要求するデモ」の4分動画。
http://www.911podcasts.com/files/video/TalkingAboutaRevolution.wmv
何らかの参考になればと。 尚、送信内容やリンク先とは利害関係はありません。
http://www.wa3w.com/911/index.html
http://rose.eek.jp/911/
http://8136.teacup.com/empire/bbs
投稿者 White・Rabbit | 2006年11月11日(土) 23:27
White・Rabbitさん。はじめまして。
9.11・・・事件がまだ生々しいだけに改めて大変な題材を選んだものだと思います。無責任な情報もてんこ盛りで錯綜しています。なかにはそっちを映画にしたほうが面白いんじゃないか?って情報もあったりします。
http://nvc.halsnet.com/jhattori/green-net/911terror/nyterror.htm
それにしても実際にあった出来事を扱うのって難しいですよねー。政治とか歴史とかあまり関係のないタイタニック号の事故とか扱うのならいざしらず(^_^;)。タイタニックなんかはある程度時間も経ってるし世間の認識も確立してるからいいけど・・・。9.11みたいに出来事が直近でまだ現在進行形の話しのものは本当に難しい。
例えば事実として大戦中に大戦を扱った映画はもろプロパガンダ色の強いものになっています。思いっきり戦意向上のための作品とか。逆に批判精神が強過ぎて闇に葬られた作品も多かったり。しかし、どんな作品にしろ残ってさえいれば未来に検証できるわけで。とりあえず9.11モノもガンガン出来ると良いと思います。
ふと想像しました。忠臣蔵も討ち入りの直後に映画が作られたら随分違ったテイストの作品が沢山出来たんじゃないかなあ、なんて。あるいはワイアット・アープの西部劇にしても大昔の中国の皇帝の物語にしても・・・。ま、個人的には映画として面白ければそれでいいんですけど(^_^;)
そういえば最近ソフィア・コッポラがマリー・アントワネットを扱った映画を作りました。なんでもそれを観賞した、マリー・アントワネット協会みたいなところがあるみたいなんですが、その協会からクレームが付いたそうで。史実と違う、人物像も間違っている、と。それを聞いたマリー・アントワネット役のキルスティン・ダンストは「映画じゃない」とけろりと言い放ったそうです。立派(笑)。
真実を描きだすのも映画、真実と関係ないところでエンタテインメントに徹するのも映画。
映画って奥が深いです。
投稿者 発生 | 2006年11月12日(日) 02:50