「タッチ・ザ・サウンド」の感想

(06年6月鑑賞)
「スゴイです。観なきゃ損です。ってか観ないと人によっては人生の大いなる損失クラスだと思います。」監督:トーマス・リーデルシェイマー。出演:エヴリン・グレニーフレッド・フリスオラシオ・エル・ネグロ・エルナンデス鬼太鼓座、ほか。

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スイマセン。さっき観て来たばっかりなんですよ。興奮しまくってます。いつもはちょっと落ち着いてから感想を書く事が多いんです。でも上映期間が極端に短いんです。サッサと書いて早く皆さんにオススメしないとアッと言うまに終わっちゃう。そんなワケで興奮冷めやらぬ状態で書いちゃってます。ココ福岡は6/24〜6/30で20:30からの1日1回のみの上映です。皆さん、急げ!コレを読んでる今は何時ですか?場所はシネリーブル博多ですよ!上映時間にまだ間に合うようなら今すぐダッシュです。わしの感想読むなんて後で良いです。とにかく先に観に行って下さい!

いやー。
それにしてもスゴかった。
わしが普段考えてる事のほぼ100%を言ってくれてるんです。
もう感動です。

内容を簡単に言うとエヴリン・グレニー(Evelyn Glennie)という打楽器奏者の録音風景や様々な活動を本人のコメントを交えて綴ったドキュメンタリーです。ただそれだけです。それ以上でもそれ以下でもない。でもいいんだ、これが!。監督のリーデルシェイマーってすごい才能の持ち主だと思います。まずはエヴリンを取り上げようと思いついたところがエライ。そしてそのエヴリンの魅力や考え方を本当によく捉えて表現してるのがさらにエライ。何より映像もいいし構成もウマイんです。すごい深い内容なんだけど、多分ぼーっと眺めてるだけでもかなり気持ち良い作品になってるんじゃないかな。わしはぼーっとするヒマもなく興奮して夢中で観てたワケだけど(笑)。

ちなみにエヴリン・グレニーって人ですがショルティーと共に録音したアルバムでグラミー賞も受賞しているのでクラシック好きの皆さんだとピンとくる人も多いと思います。しかし実はクラシック以外も幅広い活動をしてるんです。日本のテレビでもしばしば紹介されてるから「ああ、あの耳の聴こえないパーカッショニストね。」と思い出す人もいるかもしれません。

そんな彼女の音に対する姿勢、考え方がとてもいい!。その素晴らしい思想はミュージシャンに限らず全ての表現者が共感するところだと思います。わしの場合彼女の言う「音や音楽」を「色や形、絵」に置き換えたらいつも考えてる事そのものズバリになるんです。いつも頭の中で考えててもなかなか言葉でうまく表現出来なかった事、それを上手に言ってくれている。そーゆー作品なんです。
「そうそう!そうなんだよ!いつもわしが言いたいと思ってた事はつまりはそう言う事なんだ!よくぞ言ってくれた!表現してくれた!ありがとうっ!」
って、そんな感じ(笑)。

エヴリンはこの作品で我々に「聴くってどういう事だか分かる?」と質問を投げ掛けているような気がします。そして映画を観ていくと自然と答えは出てきます。決して耳で音声を認識する事が聴くって事じゃないんです。音そのものの本質に触れる事、それが聴くと言う事なのです。ああ、まさにTouch the Sound!。この作品を観た人は必ず音に触れる事が出来るようになると思います。
実際わしにしてからが観終わって帰宅する道中、あらゆる音が音楽に聞こえ、目にする物が全てアートに見える体験をしました。あの瞬間、五感で感じるものすべてが楽しくって仕方なかったのです。この作品は観た者に新たな耳を与えてくれるのです。そして新たな目を開かせてくれるのです。いや、むしろ今まで自分が何も聞いてなかった事を自覚させてくれる、あるいは目を閉じたままだった事を自覚させてくれる、と表現したほうが正しいのかもしれません。ま、それはどちらでも良いのです。とにかく観賞前より、全てのものがより良く聞こえ、より良く見えるようになった事は確かなのです。

そんなワケであらゆる表現者にオススメなのです。
そして表現者以外にも「感じるって何?感性ってよくわからないよ。難し過ぎるよ。」などと思ってる人にも是非観て欲しい作品なのです。
この作品を観るときっと新たな何かが発見できる事でしょう。

ほかにも名言満載だし書きたい事は沢山あるけれどネタバレになるから詳しい内容についてはあえて書きません。
どうか是非みなさんのその目で確かめて下さい。




あと余談ですがしょっぱなの銅鑼の音を聴きながらわしは「これはモノ派だ!」と直感しました。正確には全然違うんですけど「それそのものをそのまま感じる」ってところがかなり似てる気がしたんです。ちなみに美術評論家の峯村敏明氏はモノ派の運動を「1970年前後の日本で、芸術表現の舞台に未加工の自然的な物質、物体を、素材としてでなく主役として登場させ、モノの在りようやモノの働きから直かに何らかの芸術表現を引きだそうと試みた運動」と定義しています。



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丼〜DON〜 発生どっとねっと
投稿者: 日時: 2006年06月28日(水) 00:21

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