村下孝蔵の発声

早世のシンガーソングライター、村下孝蔵さん。

情景描写と心理描写のバランスが絶妙な詞と儚くも美しい旋律。

そして語り部として、時に主人公として歌い上げる表現力豊かな歌唱力。

どこをフォーカスしても一流ですね。

ちなみにギターの腕前も一流です。

 

村下孝蔵の特徴

 

・クリアな声

・ダイナミクスの変化が多い

・控えめなビブラート

 

クリアな声

 

村下さんの最大の特徴はクリアな声だ、と言いたいところですが、どういった声が『クリアな声』か分からないですよね。

私が言及したいのは、上記動画のサビ前の「暖めてい」や「好だよえずに」のようなトーンです。

高音のとき、特に母音がイ段のときに注目してみてください。

普通の歌声に比べて抜けが良く、澄んだ音になっていませんか。

このクリアな声は開鼻することによって得られます。

彼の場合、ほんの少しだけ開鼻させているようです。

 

ダイナミクスの変化が多い

 

すなわち音の強弱がちゃんと付いている、ということです。

逆にダイナミクスの変化が少ないと、強弱の変化が無い一辺倒な印象になってしまいます。

ダイナミクスは脱力すればするほど変化をつけやすくなります。

なので極力リラックスすることが大事ですね。

村下さんの強弱の付け方は全体的に、語頭フェードイン→語尾フェードアウトが多いです。

 

控えめなビブラート

 

ビブラートはゴリゴリに掛けるというよりは、語尾のフェードアウトの付属物として掛かっている印象です。

このビブラートは息の量やスピードを保ったまま、声の成分を少なくしていくと出しやすくなるかと思います。

『声』の成分を少なくしていくことは語尾フェードアウトと似たようなものなので、ダイナミクスに変化を与えることと控えめなビブラートはリンクしますね。

 

まとめ

 

・若干開鼻声にする

・できるだけ脱力する

・ビブラートをするときは『息』を残して『声』を引いていく